コラムカスタム車の燃費を向上させるパーツとドライビングテクニック

カスタム車の燃費を向上させるパーツとドライビングテクニック

車を運転する人にとって、購入費用だけでなく、燃費の良さは最も関心が高いポイントでしょう。乗りたい車を選ぶからには、多少燃費が悪くても我慢するか、日常生活に必要な移動手段として出費を節約するために車種を妥協するかで悩む方も多いでしょう。実は、燃費の問題はパーツの利用やご自身の運転を見直すことによって解決できます。その方法をご紹介しましょう。

パーツの利用で燃費を良くする

車の燃費は、エンジンの燃焼効率や重量など、その車が持っている性能や特性によって決まっている場合が多いのですが、交換可能な消耗品などを変えたり、燃費向上に役立つパーツを利用したりするだけで向上する場合もあります。どのようなパーツを交換したり見直したりするのが効果的かをご紹介しましょう。

タイヤ

タイヤは最も手軽に交換が可能で、大きな燃費改善効果が得られやすいパーツです。特に、ハイグリップ系のスポーツタイヤを履いていた場合などに燃費重視型のタイヤに交換すると、燃費改善に大きな効果が得られやすいでしょう。

ただし、ハイグリップ系のタイヤから低燃費志向のタイヤに履き替えると、操縦性に頼りなさを感じることがあります。また、大パワーFR車に極度に低燃費志向のタイヤを履かせるなど、車のタイプや性能とのバランスが悪くなるようなタイヤ選びは避けなければならなかったりといった配慮が必要です。

もともと低燃費志向のタイヤを履いている実用車の場合は、タイヤの幅をワンサイズ細いものに交換するという方法もあります。

添加剤

エンジンの内部の汚れを取ったり、フリクションを低減したりするために利用するエンジン添加剤は、適切な選び方をすれば、燃費改善効果を得ることができます。明確に効果が期待できるのは、販売単価の高い内部コーティング系や、施工費用が高価な内部洗浄で、燃費が良くなっても出費面でのメリットは感じられないかもしれませんが、日々の運転が快適になるという点でのメリットも大きいといえるでしょう。

エンジンオイルの粘度を変える

車の燃費向上の定番といえば、エンジンオイルの粘度を下げることです。特に気温の低い時期にOW-30やOW-20などの低燃費志向のオイルに変えるだけで、燃費の改善効果が明確に分かりやすいでしょう。

しかし、粘度指数を下げると高温時の性能面でのリスクは高いので、夏場やエンジンを全開にしての走行は避けましょう。

また、使用するガソリンをハイオクにすることでも、同じような効果が得られます。値段は高いのですが、エンジン洗浄剤などの添加物が多めに入っていることも多いためです。

ホイール(バネ下重量)の軽量化

アルミホイールを軽量化することによって、わずかではありますが、燃費が改善されることがあります。ホイールだけでなく、タイヤも含めたバネ下重量の軽減は、燃費以外にも操作性が良くなることも期待できます。アルミホイールを軽量化するには、軽量品に交換したり、インチダウンしたりするといった方法があります。ただし、バネ下を軽量化することによって、乗り心地が若干硬くなるという場合もあるため、注意が必要です。

インナーサイレンサー

カスタマイズされた車やハイパワー車でも、マフラーはぬけの良い物を装着しているといった場合も多いのではないでしょうか。排気抵抗の効率化が効果的なのは中~高回転域で、逆に低回転域のトルクが失われてしまいます。

そこで、インナーサイレンサーの装着をお勧めします。消音効果と、ぬけが悪くなることで低速トルクをアップさせることができ、街中の走行では音を気にせずに燃費の向上を図ることができます。最近では、室内でサイレンサーの効果をコントロールできるマフラーも販売されています。

ブーストメーターやバキュームメーター

ご自身のアクセルコントロールを確認するために、ブーストメーターやバキュームメーターを使用する方法があります。これらを使うことによって、ペダルの踏み具合とスロットルの開度を視覚的に確認することができるので、ご自身のドライビングを見直して燃費の向上を図るために役立ちます。

ECUチューン

ご自身のドライビングに合わせて行うECUチューンですが、燃費のみを目的として行われることは、まずないでしょう。それでも、スロットルコントロールから出力特性を最適化することによって燃費が向上するといった効果を引き出す可能性があります。

カスタム車を利用される場合には取り入れたいECUチューンですが、価格が高いことがあるので、その点を踏まえて検討しましょう。

スロットルコントローラー

電子スロットルが採用されている車は、燃費を向上させるために初期のアクセルレスポンスが鈍かったり、踏みシロに対して加速が緩かったりと、ドライビングに若干ストレスを感じてしまう場合があります。

そこで試してみて頂きたいのがスロットルコントローラーです。これを装着することで、レスポンスを良くしたり、街中またはサーキットなど、場面に応じた走行に最適化させたりと、選ぶことが可能になります。

通称「スロコン」とも呼ばれるこのパーツは、装着も簡単で価格も2万円前後とコストパフォーマンス的にも優れており、ドライビングの楽しさも向上させてくれるアイテムです。

SEV for燃費

SEVとは、物質活性化テクノロジーにより、そのパーツの本来持っている性能や性質を引き出すことによって、車両の性能を最大限引き出すことができるものです。エンジンの効率を高めることで、燃費の向上につながることから、効果に期待ができそうです。

マジカルヒューズ

ヒューズを交換するだけで、アクセルレスポンスが良くなったり、オーディオの音質がきれいになったり、ヘッドライトの光量が向上したりするという今話題のパーツです。車の性能が上がることで、燃費の向上にもつながります。コストパフォーマンス的にも良いので、試してみてはいかがでしょう。

運転の仕方を見直して燃費を良くする

前項では、パーツの利用で燃費の向上を図る方法をお伝えしてきましたが、せっかくコストをかけて燃費の向上のために車をカスタマイズしても、扱い方が悪ければ効果が得られないのは、車以外のさまざまなアイテムにも言えることでしょう。ご自身の車の性能が保たれ、燃費の良さを維持し続けるための運転の仕方を、今一度確認しておきましょう。

丁寧な運転を心掛ける

まずは基本中の基本ですが、丁寧な運転を心がけましょう。乱暴にアクセルを踏み込んだり急に離したりする、急加速して急ブレーキをかけるといった運転の仕方は、燃費を悪くさせます。アクセルやブレーキをゆっくりと踏み込んでゆっくりと離すだけで、燃費は向上します。

特にアクセルは常に一定の踏み込みを意識してみましょう。燃料系計を確認しながら走るだけでも、ご自身の意識が変わり、燃費が向上します。上記のブーストメーターやバキュームメーターを利用するのも効果的でしょう。

アイドリングをしない

車の利用中は、無駄なアイドリングを控えるのが燃費の向上には欠かせません。厳寒期に暖機をしている場合は無理をしなくてもかまいませんが、アイドリング中にエンジンが動いていることで減っていく燃料も無駄になります。

短時間の買い物のための停車でもアイドリングストップを行うなど、こまめにエンジンを切るように心がけると、燃費の向上にもつながります。

渋滞を避ける

燃費を向上させるためには、できるだけ渋滞を避けましょう。渋滞にはまっているときは、エンジンを切ることができないので、長時間のアイドリング状態になっています。少し走行しては止まり、また少し走行しては止まりというような状態も、燃費を悪くする原因になります。

通勤時も、可能な限りは渋滞状況を確認したり、渋滞を回避できるルートを利用したりする、外出で車を利用する際も、渋滞にはまらないようなルートや時間を考慮するといった工夫をしましょう。

エンジンブレーキを使用

ブレーキは、なるべくエンジンブレーキを使うように心がけましょう。止まる直前までアクセルを踏んで加速し、止まるときに急ブレーキをかけるといった止まり方ではなく、止まりたい場所の手前からアクセルを離し、エンジンブレーキでスピードを落とすのが燃費向上のためには効果的です。

ただし、タイミングを考えないと後続車に迷惑をかけたり渋滞の原因になったりするので、周囲の状況を判断して行いましょう。

まとめ

カスタム車の燃費を向上させるパーツとドライビングテクニック

お好みの車を選んで自由なドライビングを楽しみたいという願いは、ドライバーならどなたでもお持ちでしょう。そのような願いをかなえる上で最も気になる燃費の問題を解決するために、愛車のカスタマイズや、様々なパーツが装着されたカスタム車を選んでいただくのも有効な方法です。

「GARAGE ILL」では、燃費向上の課題にも取り組みながら、お客様のお好みにカスタマイズされた車を取り揃えております。カスタムカーの燃費について気になる点は、ぜひ当店にご相談ください。