車のマフラーは一般的に排気ガスを排出するためのパーツとされていますが、それだけではありません。カスタムすることによって車の性能をより引き出すことが出来る重要なパーツの一つでもあるのです。しかし、マフラー役割や種類についてご存じない方もいらっしゃるかと思いますので、カスタムすることによるメリットと併せてご紹介します。
マフラーの役割
車についているマフラーですが、大きく分けて3つの役割を担っています。厳密にいえばマフラーが付いていなかったとしても自動車は走ることができます。その証明としてレーシングカーにはマフラーはパーツとして存在していません。しかし、実際のところマフラーのない状態で走行することによって様々な問題が発生してしまいますし、車検のチェック項目としても含まれております。そのため実質マフラーを付けないという選択肢はないといっても過言ではありません。
排気音を抑える
エンジンが駆動する際に燃料を燃焼させますが、その時発生する排気ガスがエンジンから管を経由して最終的にマフラーから排出される仕組みとなっています。このとき排気ガスは高温かつ高圧のため、排出された際に一気に膨張し大きな音を出してしまいます。そのままでは騒音となってしまうため、圧力と温度を下げて音を消しているのです。
排気効率の制御
エンジンは吸気と排気がバランスよく行われることによって最大限の力を発揮します。バランスが崩れてしまうと速度帯によって加速度が低下するなど影響があるため、マフラーの構造によってどの速度帯でもバランスよく走行できるように設計されているのです。
排気ガス中の有害物質浄化
エンジンから排出される排気ガス中には有害物質が少なからず含まれています。そのまま排出してしまうと環境や人体へ悪影響を及ぼす恐れがありますので、それらの有害物質を浄化させる効果があります。
マフラーをカスタムするメリット
マフラーをカスタムすることによるメリットですが、「エンジン性能を引き出すことが出来る」というものが最大のメリットではないでしょうか。純正のマフラーはオールマイティにどのような走行であっても平均的に性能を発揮できるように設計されています。街中を走るくらいであればそれでも十分ですが、走りにこだわる場合には話が変わります。
加速をもっとスムーズにしたい場合や、パワーを出したいというような願望がある場合には、それに適したマフラーへとカスタムすることによってエンジンが持つ潜在的な性能を引き出してあげることが可能になるというわけです。
その他にも、マフラーによってエンジン音も変わりますので、好みのエンジン音を演出することも出来るようになります。音の種類だけでなくボリュームに関してもマフラーによって違いが出ますので、数多くあるマフラーの中からベストといえるサウンドを実現することも夢ではありません。
また、マフラーの材質に関してもチタンやステンレスなど様々です。錆びにくい材質であったり、軽量なものだったりもありますので、マフラーそのものの質にこだわることによって性能面だけでなく機能面に関しても向上させることが出来るでしょう。
マフラーの種類
マフラーには見た目や性能に関して多くの種類が存在しています。その中でもまず選択する必要があるのが「素材」です。マフラーそのものの素材によって耐久性などに違いが出ますので、ご自身にとって適した素材を把握しておくといいのではないでしょうか。
スチール
これまでの定番素材です。スチールという素材自体が手に入りやすいことと、加工も簡単であることからマフラーの定番素材として幅広く使用されてきました。しかし、経年劣化によって錆びやすいという特徴があるため、近年では定番ではなくなりつつあります。
ステンレス
近年の純正マフラーとして一般的なのがこのステンレスを使ったマフラーです。価格が安く、軽量でありながらもそれなりに強度も高く、錆びにくいという特徴から一般的な素材として定着しています。
チタン
ステンレスの上位グレードといっても過言ではないでしょう。軽量で強度も強く錆びにくいという特徴は同じですが、どれもステンレスより高い効果があります。レーシングカーでも採用されていますが、コストが高いという点がデメリットです。
カーボン
高い強度でかつ軽量の代名詞といえる素材です。スポーティさを演出できる独特な素材感が人気を博していますが、熱に弱いという特徴があります。またコストも非常に高いため気軽に手に入れられるというわけではないでしょう。
マフラーをカスタムする際の注意点
マフラーをカスタムする際には、音の大きさに注意をしましょう。エンジン音を好みに合わせてチューニングすることができますが、その反面排気音が大きくなってしまいがちです。ご自身にとっては気に入っているサウンドであっても、他人にしてみたら騒音としか感じられないということも考えられます。近所や街中で迷惑にならない範疇に抑えなければなりません。
また、車検の際のマフラーの保安基準は厳しいです。そのためカスタムが原因で車検が通らなくなってしまうということも多々あります。カスタムの際には常に車検に通ることを前提として行うことをおすすめします。いざというときになって、急にマフラーを純正のものに交換しなければならなくなってしまうと費用面など負担が増しますので要注意です。
まとめ
マフラーをカスタムすることによってエンジン音を替えることが出来るのと、エンジン性能を最大限引き出すことが可能となります。音や走行性能にこだわりたいという方にはおすすめのカスタムといえます。ただし、ご自身で交換を行うには工具や手間などがかかってしまいますので、業者に依頼するといいでしょう。
「GARAGE ILL」ではこれまでに様々なカスタムを手掛けて着ている実績と技術力がありますので、ぜひお任せください。
